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日光が肌老化要因の8割

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健康美容医学Labo エイジングケアマイスター™ 稲村元美

 

はい! 今年の夏、日焼けした人!?

残 念 ながらあなたはひと夏で5歳老けました。
「光老化」という言葉を知っていますか? 太 陽の日差しが
肌に悪いことは何となく誰もが知っていると思いますが、
何がどう肌に悪いのでしょうか。 「シミになる?」 「秋になると乾燥がひどくなる?」
それらは結果として見た目に現れる肌老化の一部でしかありません。

 

紫 外 線 は「電磁波」の一種

日光は、地球から遠い太陽から降り注ぐ光に含まれる粒子で、大きなエネルギーを持つ光の粒です。
に見えない光の粒は、光子=フォトンとも呼びます。
フォトンは光の最小単位のことで、光の性質を持ち、電磁波を含む粒子です。

光には波長によって様々な作用があって、私たちの目が色を感じることができるのは「可視光線」と呼ばれる、
ざっくり分けると7色に見える光線の範囲だけです。人間の目で見える光(可視光)は
「電磁波」と呼ばれる波のごく限られた波長帯です。

紫外線とは、波長が可視光線より短く、エックス線より長い電磁波のことを差します。
紫の可視光線の隣の波長なので「紫外線」と呼ばれます。
ちなみに赤の可視光線の隣は「赤外線」と呼ばれて、
テレビのリモコンや暖房器具、セキュリティーに使用されたりします。
肉眼では見えないけど特殊なメガネで見ると見えるやつです。

を「紫外線」に戻しましょう(笑)例えばエックス線。
エックス線も波長の異なる電磁波で弱いものでも長時間浴びると細胞の遺伝子が傷つきます。
エックス線を利用したレントゲン検査は妊婦さんには受けさせないですよね?
海外へ飛行機でフライトすると宇宙からのX線はレントゲンの5倍だそうです。
「紫外線」はエックス線の隣に位置する波長の光線で、強い紫外線を長時間浴びると細胞の遺伝子が傷つくのです。

だから直接日光を浴びる肌では、細胞を傷つけ、老化を促し、最悪の場合、皮膚がんの原因になるなど、
有害な作用をもたらせます。これを聞いただけで「光老化」の悪影響がもうわかりました!ぐらいの話です(笑)
紫外線には有益な作用もあります。ビタミンDの合成や体内時計の調整やセロトニンの合成、殺菌作用など、
人間の体にとって有益な面もあります。「紫外線」は波長の範囲でさらに3分類されます。
UV-A、UV-B、UB-Cという呼び方もご存じの方が多いと思います。

 

地上に降り注ぐ紫外線の95%がUV-A

可視光線の紫に近いUV-Aは、肌の奥深く、肌の弾力の土台となる真皮まで到達して、
細胞を直接傷つけると同時に、活性酸素を大量に発生させます。
直射日光びてぐに膚のが黒くなるのはUV-Aの作です。
既に肌にあるメラニンを酸化させて黒くする(即時黒化)を引き起こします。

UV- A を浴びた肌の細胞の周辺環境では、活性酸素によって細胞の膜や遺伝子、
細胞内外の蛋白質、糖などが酸化して、細胞の機能を奪います。細胞外のタンパク質ってなにかというと、
スポンジのように肌の土台を支える「コラーゲンやエラスチン」
そしてスポンジを満たす「ヒアルロン酸」などのタンパク質が壊れたり、
焦げたりして弾力が損なわれます。

細胞が傷ついて、活性酸素を大量に作り出し、炎症を起こして、それが広がった肌の内部では、
肌老化の不のスパイラルがグルグル渦を巻いているようなものなのです。
そしてその渦の中で、細胞たちがSOS信号を出すと、肌に差し込む紫外線や活性酸素から守るために、
それらの吸着力の強い黒褐色のメラニン色素を作る細胞が、大量にメラニンを作るので、
日差しを浴びて数日後からどんどん肌が黒くなる(二次黒化)を引き起こします。

 

UVBは紫外線全体の5%しかないものの
UV-Aの600~1000倍の強さ

UV-BはUV-Cの隣です。UV-Cは浴びるとすぐに皮膚癌になってしまう強い光線です。

皮膚刺激が強く、日光に当たって2~3時間で皮膚が赤くなり火照ってピリピリしてきて、
それが次第に強くなって10時間ぐらいで最高になってきます。
真夏の強い日差しを長時間浴びると軽度の火傷や水泡を生じます。

水泡が出来るほどの日焼けは、もはや重度の火傷です。
通常、日焼け後2~3日で赤みが引くころにメラニンが増えて皮膚が黒くなります。
サンバーンと呼ばれる日焼け後の炎症にもメラニンを増やす作用があります。
紫外線の作用によって傷害を受けて死んだ表面の皮膚が剥けてくる状態を
サンバーンセル(火傷によって死んだ細胞)と呼びます。

 

UV-Cはオゾン層で散乱・吸収され地表には届かない

UV-C はエックス線のお隣ですから細胞を破壊する有害な作用があります。
細 胞 のDNAを破壊する力が強いので、細菌やウィルスを死滅させる強い殺菌力を持っていることを利用したのが「殺菌灯」です。

もしオゾン層がなくなっ た場合どうなるか? 太 陽からの有害な紫外線が直接地表に届くようになってしまいます。
すると植物は光合成を妨げられてうまく成長できなくなります。
また、人間をはじめとする動物は皮膚ガンや目の病気が激増してしまいます。

 

「光老化」は紫外線の強さ✖当たる時間に比例する

肌の光老化は生体の自然現象ではなく、日光による紫外線障害、一種の放射線障害であると言えます。
顔のシミ・シワの約80%は光老化によるものとされ ています。

常に紫外線を浴びる手の甲と、太ももの内側の肌の違いは、細かいシワはあっても色白でゴワゴワせず、
深いしわもない。(いつも覆われている下腹部や臀部では、皮膚の性状や機能にもともと違いがありますが)
顔の深いシワは光老化で見られますが、加齢による細かいちりめん状のシワとは見た目がずいぶん異なります。

日焼けで皮膚の色が少し黒くなる程度でもダメージは長年にわたって蓄積します。
さらに日焼けを繰り返すことで光老化や皮膚がんが起こります。一方で、普段紫外線を極度に避けていても、
たまに強い日焼けをすることで光老化は急激に進みます。

このように、とにかく強い日光を受けることは皮膚には「害」です。
皮膚の細胞を傷つけ、バリア機能を低下させ、肌の衰え、老化を早めるんです。だから!

「光老化」を制する者こそ健康な美肌を制する

じゃあどうする?具体的な光老化防止の生活アドバイスは次回につづく・・